ATFL’s diary

文学や哲学の本について紹介します。疲れたときには形而上、死後へ帰る時間 

池田晶子 陸田真志「死と生きる 獄中哲学対話」 言葉の力

池田晶子 1960年、東京生まれ。慶應義塾大学哲学科卒業。哲学用語によらない哲学の文章表現活動を、様々なジャンルで展開した。著書に、対話編三部作『帰ってきたソクラテス』『悪妻に訊け』『さよならソクラテス』他、『事象そのものへ!』『オン!』『メタ…

Amebaブログへ移行しました 

ATFL's diaryのブログをご覧になっている方へ。 ブログの投稿を「はてなブログ」から「アメーバブログ」に変更しました。 「嘉言善行」という名前でブログを書いています。 文字の色付けや大きさの変更などがスマホで簡単に行えるため、変更しました。 内容…

池田晶子「メタフィジカル・パンチ 形而上より愛をこめて」直観:わかるということ

池田晶子氏の著書を読み進める日々を過ごしている。出来れば池田氏の著書は全部読もうと決心している。私が池田氏の言葉と出会ったのは、ある方のブログを見た時である。中学の国語の教科書に載っている「言葉の力」を読み、言葉の大切さを感じ取ると同時に…

フランクル 「夜と霧」 生きる意味

Viktor Emil Frankl 1905-1997 ヴィクトール・E・フランクル オーストリアのウィーンに生まれ、第二次世界大戦中、ナチスにより強制収容所に送られ、その体験を「夜と霧」に記した。 劣悪な環境の中で、生存競争のため暴力や窃盗も平気になるほど精神レベル…

池田晶子「さよならソクラテス」無知の知

最近は哲学にハマり込み、独りで考える時間が多くなった。 哲学と聞くと世間では堅苦しいイメージがあるかもしれないが、池田晶子さんの書く哲学は、分かり易い文章で深く考えてしまうものばかりだ。 その中でも「ソクラテス」シリーズが面白いので紹介する…

夏目漱石「虞美人草」 死を忘れるな 

今回は私が漱石作品の中で非常に影響を受けた「虞美人草」について感じたことを書いていきたい。これを読んで私自身の人生観ががらりと変わった小説でもある。 最も印象を受けたのは、小説の最後の部分で、哲学者の甲野さんが我執に充ちた妹である藤尾の死に…

村上春樹「沈黙」から思う 深みについて

初のブログ投稿。基本的に私の好きな文学作品について書いていきたい。 要約をして自分の考え方を述べるためネタバレ注意! 村上春樹「沈黙」の要約 新潟までの飛行機を待つまでの時間、僕は今でもボクシングジムに通っている大沢さんに、「これまでに喧嘩を…